ABOUT

小さなものづくりが伝わる鯖江市河和田。
この地の空気や色も湛えた、工藝のような眼鏡を。

漆器、和紙、木工、眼鏡まで。古くからから生活に寄りそうものづくりが息づくまち、鯖江市河和田。ここでMALははじまりました。
私たちが大切にするのは、作り手の温度を感じられること。少量生産、省エネルギーの小さなものづくりで、この地の空気と色を含みながら、過去から未来につづいていく。そんな工藝のようなプロダクトを目指しています。
時を経ても古びることのない、タイムレスな眼鏡を。MA Lは余計なものを極限まで削ぎ落としたミニマルなフォルムがベース。クラシックな風貌を追求するため、レンズの形から部品まで昔ながらのパーツを採用しています。 MALを特徴づけるひとつが、耳にかかるテンプルエンド。「カネテ(金手)」と「ナワテ(縄手)」の2種類があり、カネテ(金手)はテンプルを切削したしずく状のテンプルエンドでかけ外しもスムーズ。ナワテ(縄手)は、縄状のくるりとしたテンプルが巻きつるとも呼ばれ、耳に絡みつくようなホールド感を実現しました。 ノーズパーツは、「イチヤマ」「マンレイ」「ふりこ式イチヤマ」の3種類。「イチヤマ」は、眼鏡のズレを防ぐノーズパッドを用いず、ブリッジパーツのみで形成されたシンプルなデザイン。「マンレイ」は、ブリッジとノーズパッドが別々である眼鏡が主流の今、ノーズパッドを一体化させることで洗練された印象を作ります。そして「ふりこ式イチヤマ」。ブランドの知的な個性は踏襲しつつも、イチヤマが可動することでどんな鼻の形でもフィットします。 うつくしい道具は使う人をしあわせにする。職人がかたちづくり、磨きつづけることで生まれる「まるい眼鏡」をお楽しみください。

SUN PLATINUM

『MAL』のフレームは、”サンプラチナ”と呼ばれる金属を使用しています。 昭和初期、鯖江ではサンプラチナを使った眼鏡が作られ、まちを支えてきました。サンプラチナは1930年に加藤信太郎によって開発されたニッケルなどを含む白金色合金で、身体との高い親和性があり、歯科素材や眼鏡フレームにも用いられてきました。昭和天皇もサンプラチナの眼鏡を愛用したことで知られ、高級素材の柔らかな光沢は戦後も人々に愛されました。 ―――優れた耐食性 サンプラチナの特徴として、表面にメッキを施さなくても、磨くことで無垢なまま金属自体の輝きが衰えません。 ――― 少ない経年劣化 長年使用しても変色が少なく、経年劣化しにくいと言われています。 ――― 高い強度を持つ希少な材料 加工しやすい素材でありながら強度も高く、眼鏡には最適の金属と言えます。 その特徴ゆえに、極めて線の細いフォルムを可能とし、メッキなどの装飾が不要な素材自体の輝きによって、古びないシンプルなスタイルと顔の表情の軽やかさを演出してくれます。 「眼鏡のまち鯖江」をつくったサンプラチナでしたが、1980年代に登場したチタンフレームに主役の座を譲ることになります。往時を照らしたサンプラチナの眼鏡を復刻し、未来に伝えたい。時代に合わせて自分たちもやわらかく変わっていきたい。この想いから生まれたのがMALです。